怖かった。
今、この瞬間が「来るべきとき」なのかと認めるのが怖かった。
苦しみのピークを越え、静かに息をする”だけ”のその体はまだ温かい。
手を握るが既に反応もない。ただ息をしているだけ、、、
瞼は力なく少しだけ開いている。
すでに眼球の動きは無い。
「耳は最期まで聞こえている」そうだ
ひたすら謝り、ひたすら感謝の言葉をかけ続けた。
その声をかけ続けることで「延命」できると信じて、、、
しかしその呼吸は次第に弱くなる、、、
弱くなる、、、
心拍数の変化の波が次第に0の方へ近づいていく。
0になった後また少しだけ回復するが徐々に弱く、弱くなる、、、
目を背けてはいけない。
いろんな事を教えてくれた親父が最期に
「死」とはこういうものだ
ということを目の前で見せてくれたのだから。
病室には0を示す心電図の音が響いていた、、、